私の北朝鮮観


ミサイル発射の問題について

8月31日に北朝鮮が発射したというミサイルから日本を守る手段は事実上ない. となると,北がミサイルを打ちこんできたらどうしようもないのだ.

おそらく,北朝鮮は日本がどのような対応を取るかも織り込み済みでミサイル発射をしたに違いない. 北朝鮮にしてみれば,日本が強硬な態度になることも計算済みのはずだ. では,ミサイル発射の狙いは何か?

北朝鮮は,よく分からない無気味な国と思わせることで自分達の要求を実現してきた. 今回のミサイル発射の狙いもそこにあるのだろう.

付記

アメリカの国防省の分析では,ミサイルではなく人工衛星の打ち上げだったとのこと. だが,ミサイル技術とロケット技術には差がないのだから,北朝鮮が射程の長いミサイルを持つ可能性は極めて大きい. 実戦配備は3年から4年程度はかかるのではないだろうか?


今の北朝鮮は,太平洋戦争中の日本と同じような状況にあると考えられる. 当時の日本は,世界の大多数の国から見れば,「異質で異常な国」に見えたかも知れない. だが,当時の大多数の日本国民は,戦争の正当性を信じていたであろうし,国の政策に疑問を感じなかったであろう. だから,北朝鮮の国民の大多数は,自分の国の政策を支持しているであろうし,それゆえ,体制の内部崩壊という可能性は低いだろう.

北朝鮮の内部崩壊の可能性は低いといったが,これは北朝鮮の内部だけでなく,韓国・日本・中国・アメリカのいずれもが崩壊を望んでいないことも崩壊の可能性を低くしている. もし,現状のまま崩壊するようなことがあれば,韓国は北を支えるだけの力が無く,アメリカ・日本にとっての負担も極めて大きい. 中国も崩壊されれば難民の流入などを心配しなければならない. これらから,軟着陸をさせることがもっともよい方法である. そのためには,北を国際社会から孤立させることを避け,北をある程度豊かにすることが必要である. そうでなければ,北朝鮮は外部からの影響で崩壊し,日本は危機に陥るだろう.

以上の点から,私は北朝鮮を恐い国だとして警戒するのではなく,積極的に援助を行うべきだと考える. もちろん,援助したからにはそれがどこに使われたのかも監視しなければならない. 北朝鮮の指導者には責任があるかもしれないが,そこに住んでいる国民にまで責任を負わせる必要はないだろう.

さて,今の日本人で北朝鮮の行動を理解できる人がどの程度いるだろうか? 北朝鮮の行動を知るためには,朝鮮戦争以来一貫している考え方を知ることが必要だろう. 北朝鮮は韓国という国の存在を認めていない. だから,北は韓国を南朝鮮といい,韓国は北を北韓という. また,国連軍も認めていない. 彼らにとって,真の敵はアメリカなのである. だから,交渉相手はアメリカしか有り得ない. アメリカを交渉の席につかせ,北朝鮮を承認させることこそ,北朝鮮の悲願なのである. この点を理解すると北朝鮮の挑発行為がある程度理解できる. すべては,アメリカを交渉の席に引きずり出すことと見てよいだろう.


[目次へ戻る]